劇団衛星「珠光の庵」
新京極通に面した誓願寺。劇団衛星の番外公演はここで茶会仕立てで行われた。1日のプレビューを見せてもらえることになった。衛星を見たのは、99年アートコンプレックスでの「脳天気番長椎茸を栽培する」以来なので、実に4年半ぶり! 30名定員なのでFace to Faceに近い(この回はプレビューなので20名ほど)、行く前からドキドキする。
案内されて奥の部屋へと入っていくと、すでに「芝居」は始まっているようだ。客入れの音楽などはなく、芝居をじょじょに見せているので、こちらもじょじょにその世界に入ることができた。最初はあれこれ「どんな話かな?」「これからどうなるんだ?」などぼんやり考えていたが、ある瞬間ふっと何も考えなくなった。ふっとその場に身を任せてしまう。そこにあるものをそのまま受け入れる。あ、これが演劇かな?演劇を見るってことなのかなとチラッと思った。広々とした寺の部屋の雰囲気が、こんな気持ちにさせたのかな?
ネタばれになるので多くは書かないが、茶道の世界を演劇として見せて、その後お茶も楽しむことができるこの企画、一見お気楽のようだが、思いつきだけでは実現できないことだと思う。衛星代表の蓮行氏がパンフレットに書いてあったが、数々の助成金に見放された彼らに暖かく手を差し伸べたのは、閉鎖的だと思われていた茶道の世界の人たちであったという。その人々を動かす力が彼らには十分にあったと思う。
シリアスじゃないけど大真面目な衛星芝居。うーん、引き合いに出すのはふさわしいのか分からないが、最近私が気に入っているクレージーケンバンド。実にいいサウンドなんだけど、歌詞はものすごくおふざけモードなのね。多分彼らは大真面目だと思うけど。そういうところを衛星も持っている。
芝居では「いいサウンド」にあたるのがなんなのか、私には分からないが、それを得るともっと衛星は伸びると思う。広い和室に観客がコの字に座り、適度に観客にからみつつ、芝居は進行する。4年みない間に、安心してみられるくらい出演陣もうまくなっていた。20代なかばだった彼らが、30前後になったわけだから、それ相応の落ち着きも出てきたんだと思う。(そう見られるのはいやだろうけど)
演劇人生、これからが大変だと思う。けど、衛星は演劇のほうだけを見ていない。演劇を見る人が少ないと嘆いて内にこもるのではなく、じゃあ人のいるところに出て行ってやろうという気構えが、衛星にはある。
「演劇無き場所に演劇を出現させる」ことが、21世紀の演劇の在り方だと信じている。 (パンフレットより)
本当にそうだよね。演劇に興味のない人に演劇を見てもらうこと、演劇人の切なる願いだけど現実は厳しい。でも、ちょっとずつでも風穴は開けられると思う。これからも衛星、応援します。
お茶会演劇、楽しゅうございました。
お茶もお菓子も、おいしゅうございました。
追記:誓願寺にて6日まで。チケットは売り切れのようです。
(キャンセル待ちも出ているかな?詳しくはホームページを見てください)
「珠光の庵」は来年、大阪などで上演予定のようです。
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Comments
はじめまして、fringeからここにたどりつきました。
「演劇無き場所に演劇を出現させる」ことが、
21世紀の演劇の在り方だと信じている。
(パンフレットより)
この言葉に共感して、思わずコメントを書いてます・・・。
私も、現在制作をしてまして、大阪で関わっている劇団と相談し、
同じように「演劇無き場所に演劇を出現させる」ことを考えました。
結果、出た答えが路上パフォーマンスでした。
現在、毎週日曜日に梅田や三宮で行っています。
が、なかなか大変で、警察に止められる事もたびたび・・・。
社会的にいい行動ではないでしょうが、
何かをしなければ、という思いのほうが勝っており、現在も続けてます。
私の思いも、何か風穴をあけたい、という事です。
難しいですが、まず動こうと考えています。
衛星の公演は予定があわず見に行けなかったのですが、
大阪でやる時に見たいと思います。
では突然の書き込み、失礼しました。
Posted by: 斎藤 努 | 2004.07.08 at 03:20 PM
斎藤さん、いらっしゃいませ。
HP拝見しました。「アフロ13」の方なんですね。第2回の西部講堂での公演を見ました。あの頃は参加されていなかったんですね。
劇場はすごく好きなんですけど、劇場以外でも芝居はできますよね。テント芝居、カフェ、倉庫、酒蔵、レストラン。パフォーマンスまで広げたら、もっといろいろな場所で可能です。
路上パフォーマンスは大変でしょう。なにかいい形になっていけばいいですね。これからも頑張ってください。
書き込みありがとう。
Posted by: emizo | 2004.07.09 at 12:30 AM